エレべーターの検査を
出来る人ってどんな人?
(昇降機等検査員)
- 基礎知識
- 豆知識
- 保守・点検
- 比較
この記事を読んで分かること
- エレベーターの検査ができる「資格」について
- 昇降機等検査員の仕事について
- 有資格者の点検は安心できること
エレベーターの検査が出来るのは「昇降機等検査員」という有資格者です。
この記事では、エレベーターの点検・修理・検査ができる昇降機等検査員について解説しています。
エレベーターの検査が出来るのは昇降機等検査員
昇降機等検査員とは、観覧車やジェットコースターなどの遊戯施設やエレベーター・エスカレーターをメンテナンスできる専門家です。
公共建築物に設置されているエレベーターは、建築基準法第12条第4項の規定により、定期的に検査することが義務付けられています。
そして、検査をできるのが昇降機等検査員の資格を持った人です。
その他にも、一級建築士・二級建築士も昇降機等検査員同様に定期検査を行うことが出来ます。
ただ、これらの資格が必要なのは「検査」のみで「点検」は有資格者でなくても実施が可能です。
「点検」はあくまで専門技術者であれば実施できます。
しかし、点検でも「資格者」が安心の裏付けになる事も多く大半の会社は、エレベータの検査ができる資格を取得させています。
昇降機等検査員の仕事内容
昇降機等検査員の主な業務内容は、エレベーター及びエスカレーターの保守点検・遠隔監視・修理などです。
また、国の法律で定められている「定期検査報告」や「性能検査」などの法定検査を特定行政庁へ報告します。
昇降機等検査員は、エレベーターを安全に使用できるように日々メンテナンスを行う重要な仕事です。
昇降機等検査員の受験資格や合格率
昇降機等検査員の資格を受験するには、以下の要項のいずれかを満たしていることが条件となります。
- 4年制の大学において、機械工学若しくは電気工学又はこれらに相当する課程を修めて卒業した後、2年以上の実務経験を有する者
- 3年制の短期大学において、機械工学若しくは電気工学又はこれらに相当する課程を修めて卒業した後、3年以上の実務経験を有する者
- 3年制の短期大学または、機械工学若しくは電気工学又はこれらに相当する高等専門学校を卒業した後、4年以上の実務経験を有する者
- 高等学校又は中等教育学校を卒業後7年以上の実務経験を有する者
- 最終学校卒業後、昇降機又は遊戯施設に関して11年以上の実務の経験を有する者
- 建築行政(昇降機又は遊戯施設に関するものに限る。)に関して2年以上の実務の経験を有する者
- 昇降機又は遊戯施設に関する法令の施行(建築行政を除く。)に関して5年以上の実務の経験を有する者
このように、 昇降機等検査員の受験資格を得るためには、一定期間以上の実務経験が必要です。
次に、合格率を見ていきましょう。
実施年度 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
---|---|---|---|
2017年 | 1,255人 | 970人 | 77.3% |
合格率を年度別に比較してみると、いずれも合格率は70%以上と高い水準です。
しかし、2017年度と2021年度を比較してみると、僅かではありますが合格率は年々低下しています。
このことから、昇降機等検査員の試験は毎年難しくなっていると言えるでしょう。
ちなみに、合格基準となる正答率は、30問中20問以上の正解が必要です。
まとめ
ここまで、エレベーターの検査・点検・修理が出来る昇降機等検査員について解説してきました。
- エレベーターのメンテナンスは資格を持った専門家に依頼する
- 昇降機等検査員には受験資格がある
- 昇降機等検査員の合格率は約70%以上
エレベーターの管理は、資格を有した専門家に依頼することが大切です。